前立腺肥大

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前立腺肥大

前立腺肥大とは?

前立腺肥大 前立腺は、膀胱の真下から尿道を取り囲むように位置しています。通常はクルミ大の大きさですが、肥大化すると膀胱の出口や尿道を圧迫し、尿の流れを妨げるようになります。

初期段階では軽度の排尿障害のみですが、進行すると日常生活に支障を来すほどの排尿障害が引き起こされることもあります。また、長期間放置すると膀胱結石や尿路感染症、腎機能障害などの合併症を引き起こします。

排尿に関する違和感や不便のある方は、お早めに大阪府大東市・野崎駅の寺川クリニックへご相談ください。適切な検査と治療で症状の早期改善を目指します。

前立腺肥大の症状

前立腺肥大の主な症状には以下があります。

尿勢の低下

肥大した前立腺が尿道を圧迫し、尿の通り道が狭くなるため、尿の勢いが弱くなります。排尿に時間がかかり、力まないと尿が出にくくなります。

頻尿

前立腺の肥大により膀胱が十分に空になりにくく、常に尿が残っている状態になります。膀胱の容量が減少し、少量の尿でも膀胱が満杯と感じてしまうため、頻繁にトイレに行きたくなります。

夜間頻尿

昼間と比べて夜間は膀胱の筋肉の緊張が弱まるため、わずかな尿量でも尿意を感じやすくなります。このため夜間に何度もトイレに起きる必要があり、睡眠の質が低下して日中の活動にも影響が出ることがあります。

残尿感

肥大した前立腺により膀胱が完全に空にならず、排尿後も尿が膀胱内に残ります。排尿後も尿が残っている感覚(残尿感)があり、いつまでも不快感が続きます。

尿意切迫感

膀胱が十分に尿をためられず、突然我慢できないほどの強い尿意に襲われることがあります。トイレまで間に合わずに漏らしてしまう(切迫性尿失禁)こともあり、社会生活に大きな支障を来します。

前立腺肥大の原因

前立腺肥大の正確な原因は完全には解明されていませんが、主に以下のような要因が関与していると考えられています。

加齢

前立腺肥大の主な要因は加齢と男性ホルモン(テストステロン)の変化です。加齢とともに男性ホルモンのバランスが変化し、前立腺の細胞増殖が促進されると考えられています。

生活習慣

肥満、運動不足、アルコールの過剰摂取、辛い食べ物や刺激物の多い食事なども前立腺肥大のリスク因子となります。また、高血圧や糖尿病などの生活習慣病も、前立腺肥大と関連することが指摘されています。

遺伝

ご家族に前立腺肥大の方がいる場合、発症リスクが高まるという報告もあります。

前立腺肥大の検査

前立腺肥大の診断では以下の検査を行い、排尿障害の原因特定や前立腺肥大の有無を確認します。

問診と診察

症状の詳細や経過、既往歴、服用中のお薬などを確認します。また、腹部の触診や直腸診(肛門から指を挿入して前立腺を触診する検査)を行い、前立腺の大きさや硬さを評価します。

尿検査

尿の成分を調べることで、尿路感染症や血尿の有無を確認します。また、尿の流れる速さや量を測定する尿流量測定検査や、排尿後に膀胱内に残る尿の量を測定する残尿測定検査を行うこともあります。

血液検査(SPA検査)

腎機能や前立腺特異抗原(PSA)の値を測定します。PSAは前立腺の状態を反映する指標で、前立腺肥大でも上昇することがありますが、前立腺がんとの鑑別にも重要です。

画像検査

超音波検査(エコー)やCT検査、MRI検査で前立腺の大きさや形状を評価します。

※当院で行っていない検査が必要な場合は、専門機関をご紹介します

前立腺肥大の治療

前立腺肥大の治療は、お薬を使って症状の進行を抑える薬物療法と、手術で根治的な改善を目指す手術療法があります。症状の程度や合併症の有無、患者様の年齢や全身状態などを考慮して選択します。

薬物療法

症状が軽い時には薬物療法を試し、排尿障害の改善と肥大の抑制を行います。排尿に関わる筋肉の緊張を和らげるお薬、男性ホルモンの作用を抑えて前立腺の肥大を抑制するお薬、過活動膀胱の症状(頻尿、尿意切迫感など)を改善するお薬などがあります。

手術療法

薬物療法で効果が不十分な場合や、尿閉(尿がまったく出ない状態)、尿路感染症、膀胱結石、腎機能障害などの合併症がある場合は、手術が検討されます。

経尿道的前立腺切除術(TURP

内視鏡を用いて尿道から肥大した前立腺組織を切除します。

レーザー治療(HoLEP

様々な種類のレーザーを用いて前立腺組織を蒸散または切除します。

※入院治療が必要になりますので、専門機関と連携して対応いたします