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大腸がん
大腸がんとは？
日本人のがん罹患率・死亡率で上位を占める大腸がんですが、早期発見できれば治療の選択肢が広がり、治癒率も高くなります。特に初期段階で適切な治療ができれば、完治も見込めます。しかし、初期には自覚症状がほとんどないため、定期的な検診による早期発見が重要です。
気になる症状がある方はもちろん、症状がなくても特に40歳以上の方や大腸がんの家族歴がある方は、定期的な検査をお勧めします。大阪府大東市・野崎駅の寺川クリニックでは患者様の状態に合わせた適切な検査をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
大腸がんの症状
初期の大腸がんではほとんど自覚症状がありませんが、進行すると様々な症状が現れます。
腹痛・お腹の張り
がんが大きくなり腸管を閉塞させると、腹痛や腹部膨満感を引き起こします。また、がんが腸管の外に広がると周囲の臓器や神経を刺激して痛みの原因となることもあります。
便に血が混じる（血便）・貧血
がん細胞が増殖して腫瘍表面の血管が破れ、出血します。直腸に近いがんからの出血は鮮血便として、奥の方のがんからの出血は暗赤色便として現れることがあります。がんからの出血が長引くと、貧血を起こすこともあります。
便通異常（便秘・下痢）
腫瘍が大きくなると腸管が狭くなり、便の通過が妨げられて便秘の原因となります。また、がん周囲の炎症により腸の蠕動運動が亢進し、下痢症状を引き起こすことがあります。
便が細くなる・残便感
大腸がんによって腸管の内腔が狭くなると、通過する便が細くなります。便の完全な排出が妨げられ、便が細くなったり、排便後に残便感が生じたりします。
体重減少
進行したがんでは、食欲不振や栄養吸収障害、がん細胞からの物質分泌により代謝が変化し、急な体重減少が起こることもあります。
大腸がんの原因
大腸がんの発症には、以下のような複数の要因が考えられています。
遺伝的要因
大腸がんの家族歴がある方は、発症リスクが高くなります。特に一親等（親や兄弟姉妹）に大腸がん患者がいる場合は注意が必要です。
大腸ポリープの既往
大腸がんの多くは大腸ポリープから発生します。大腸ポリープの経過観察中の方、あるいは切除したことがある方は、新たなポリープやがんが発生するリスクが高いため、定期的な検査が重要です。
大腸がんの検査
大腸がんの検査では、主に以下を実施して悪性度と病期を総合的に判断します。
便潜血検査
大腸がん検診で広く用いられている簡便な検査で、肉眼では見えない微量の血液を検出します。陽性の場合は、がんやポリープからの出血の可能性があるため、精密検査としての内視鏡検査が必要です。
内視鏡検査（大腸カメラ）
内視鏡を使って大腸の粘膜を直接観察します。大腸がんが疑われる病変が見つかった場合は、組織を採取して病理検査を行えるほか、小さながんであれば内視鏡的切除も可能です。
CT
特殊な放射線を使って体の断面画像を撮影します。内視鏡検査で大腸がんが見つかった場合に、転移の有無を確認するために実施することもあります。
大腸がんの治療
大腸がんの治療は、がんの進行度（ステージ）や部位、患者様の全身状態などを考慮して決定します。内視鏡的治療以外の方法は専門の設備が必要ですので、適切な専門機関をご紹介して行います。
内視鏡的治療
早期の大腸がんで、リンパ節転移の可能性が低い場合に選択される治療方法です。内視鏡を用いて粘膜層または粘膜下層までのがんを切除します。身体への負担が少なく、大腸の機能も温存できる利点があります。
※当院でも日帰りで実施可能です
外科手術
内視鏡治療の適応とならない大腸がんでは、外科手術によってがんのある部分の大腸とその周囲のリンパ節を切除します。従来の開腹手術のほか、体への負担を抑えた腹腔鏡手術などがあり、患者様の状態に応じて選択されます。
化学療法（抗がん剤治療）
がん細胞の増殖を抑える薬剤を用いた全身治療で、進行した大腸がんの治療や再発予防として行われます。
放射線治療
特殊な放射線を使ってがん細胞を死滅させ、増殖を抑える方法です。上述した手術の補助や、再発・転移を起こした大腸がんの治療時に選択されます。
