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クローン病
クローン病とは？
厚生労働省から難病に指定されている病気の1つで、治療は長期にわたることが多いです。しかし、適切な治療と生活管理によって症状をコントロールできますので、根気よく治療を続けましょう。腹痛や下痢などの消化器症状でお悩みの方、特に若い方で症状が長引く場合は、早めに大阪府大東市・野崎駅の寺川クリニックへご相談ください。
クローン病の原因と症状
クローン病は免疫機能の異常のほか、遺伝的要因や環境要因などの様々な要因が関係していると考えられます。しかしながら、クローン病の正確な原因はまだ解明されていませんが、
クローン病では炎症の部位や程度によって様々な症状が現れます。症状には個人差があり、また活動期と寛解期を繰り返すことが特徴です。
下痢
腸管の炎症によって腸の吸収機能が低下し、水分や栄養素を十分に吸収できなくなります。炎症による腸機能の活発化も相まって、慢性的な下痢が起こります。
腹痛
腸管の炎症や腸管壁の肥厚、さらには狭窄（腸が狭くなる状態）によって腹痛が生じます。特に食後に悪化することが多く、右下腹部や臍の周りに痛みを感じることが多いです。
便に血が混じる（血便）
腸粘膜の炎症によって血管が傷つき、便に血液が混じることがあります。潰瘍性大腸炎ほど顕著ではありませんが、大腸に炎症がある場合に見られることがあります。
その他の症状
- 発熱
- 全身倦怠感
- 貧血
- 体重減少
など
クローン病の合併症
クローン病では以下のような様々な合併症が起こることがあります。
肛門病変（痔）
いわゆる痔のことで、排便時の痛みや出血などの症状が現れます。クローン病の合併症としては特に多く見られます。
腸管狭窄
炎症が繰り返されることで腸管壁が厚くなり、腸管内腔が狭くなった状態です。食べ物が通過しにくくなり、腹痛や腹部膨満感などの症状が現れます。
瘻孔
炎症によって腸管と他の臓器、皮膚の間にトンネル（瘻孔：ろうこう）がつながってしまう状態です。腹痛や発熱などの症状が現れます。
消化管穿孔
消化管に穴があいた状態です。内容物が外に漏れ出てしまい、腹膜炎を引き起こします。命に関わるため緊急治療が必要な状態です。
クローン病の検査
血液検査
血液成分から体内の炎症反応や栄養状態などを評価します。
便検査
便中の成分を調べ、感染性腸炎などの他の病気の可能性を否定します。
内視鏡検査（大腸カメラ）
内視鏡で大腸の粘膜を直接観察し、炎症の範囲や程度を評価します。クローン病の場合、炎症が腸管壁の全層に及び、健康な部分と炎症部分が交互に現れる「飛び石状」の病変が特徴的です。
クローン病の治療
クローン病の治療目標は、症状の改善と炎症の沈静化、合併症の予防です。適切な治療を続けることで、症状が落ち着いている期間を長く維持できるようにします。
薬物療法
炎症を抑えるお薬や、免疫を調節するお薬などを使用して炎症を抑えます。近年では様々な治療薬が開発されていますので、患者様の状態に合わせて可能な限り負担の少ないお薬を選択します。
栄養療法
通常の食事を一時的に止め、鼻や口からチューブで栄養剤を投与します。症状が強く、発熱を起こしている場合などに実施する治療方法で、腸を休ませることでクローン病の症状を落ち着かせます。
外科的治療
上記の治療で改善が見込めない場合や、狭窄、穿孔、瘻孔などの合併症が生じた場合には、手術が必要になることがあります。
※専門の医療機関をご紹介して行います
