- HOME
- 肥満・メタボリックシンドローム
肥満・メタボリックシンドローム
肥満・メタボリックシンドロームとは?

健康診断で肥満やメタボを指摘された方、体重増加や体型の変化が気になる方は、お早めに大阪府大東市・野崎駅の寺川クリニックにご相談ください。適切な評価と生活習慣の改善指導によって、健康な毎日をお守りします。
肥満・メタボリックシンドロームの原因
肥満・メタボリックシンドロームは、主に生活習慣と密接に関連しています。以下のような様々な要因が複数影響しあって発症・進行します。
食生活の変化
現代の食環境は、高カロリー食品が手軽に入手できる状況にあります。特に脂質や精製炭水化物を多く含む加工食品の増加、食事の欧米化、外食やコンビニ食の頻度増加などが、肥満やメタボのリスクを高めています。栄養バランスの偏りや不規則な食事時間も影響します。
運動不足
デスクワークの増加、車移動が多い、余暇をテレビやスマートフォンで過ごすなど、現代社会では座って過ごす時間が多くなっています。座っている時間が長く運動不足になると、筋肉量の減少と脂肪の蓄積を促進します。
その他の要因
加齢による基礎代謝の低下、睡眠不足やストレスによる食欲増進やホルモンバランスの乱れ、遺伝的な要因なども肥満やメタボの発症に関わります。特に中年以降の女性ではホルモンバランスの変化が、男性では内臓脂肪が蓄積しやすい体質なども要因となっています。
肥満・メタボリックシンドロームの合併症
肥満・メタボになっても自覚症状こそほとんどありませんが、以下のような様々な病気のリスクを高めます。
心血管疾患(心臓や脳の病気)
内臓脂肪から分泌される物質は、血管の炎症や動脈硬化を促進し、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの心血管疾患のリスクを高めます。特にメタボリックシンドロームは、複数のリスク因子が重なっている状態ですので、動脈硬化の進行が加速します。
生活習慣病
内臓脂肪の蓄積は、血糖値の上昇や血圧の上昇につながります。放置すると高血圧、糖尿病、脂質異常症などの様々な生活習慣病を発症するリスクが高まり、それぞれの合併症へとつながる可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群
肥満は睡眠時無呼吸症候群の主要な危険因子です。特に首周りに脂肪が蓄積すると、睡眠中に気道が塞がりやすくなり、呼吸が一時的に止まる無呼吸状態が繰り返されます。この状態は日中の強い眠気や集中力低下を引き起こすだけでなく、高血圧や不整脈のリスクも高め、心血管疾患の発症にもつながります。
その他
脂肪肝や関節疾患(特に膝や腰への負担増加)、一部のがん(大腸がん、乳がん、子宮体がんなど)のリスクの上昇も肥満と関連しているとされています。
肥満・メタボリックシンドロームの検査
肥満とメタボには以下のような診断基準があります。
肥満の診断基準
BMI(Body Mass Index)という指標が診断の目安になります。健康診断等で行う身体測定で判定できます。
BMI=体重(kg)÷[身長(m)×身長(m)]
BMI | 判定 |
---|---|
18.5未満 | 低体重 |
18.5~25未満 | 普通体重 |
25~30未満 | 肥満(1度) |
30~35未満 | 肥満(2度) |
35~40未満 | 肥満(3度) |
40~ | 肥満(4度) |
メタボの診断基準
- 内臓脂肪の蓄積(腹囲:男性85cm以上、女性90cm以上)
なおかつ、以下のいずれか2つ以上に該当する場合にメタボとなります。
- 高血糖(空腹時血糖110mg/dL以上)
- 高血圧(最高血圧130mmHg以上または最低血圧85mmHg以上)
- 脂質異常(中性脂肪150mg/dL以上またはHDLコレステロール40mg/dL未満)
当院では、これらの検査に加えて、必要に応じて動脈硬化の評価や睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングなども行い、患者様の状態を総合的に評価します。
肥満・メタボリックシンドロームの治療
肥満・メタボリックシンドロームの治療は、生活習慣の改善を基本とし、必要に応じてお薬による治療を併用します。
生活習慣の改善
食事療法
BMIを元に適正カロリーの摂取を心がけます。単に食べる量を減らすのではなく、栄養バランスの良い食事が重要です。食物繊維が豊富な食品を積極的に摂取する、動物性脂肪や炭水化物を控える、間食や糖分の多い飲料を減らす、よく噛んで食べるなどの工夫が効果的です。
運動療法
有酸素運動(ウォーキング、水泳など)と筋力トレーニングを組み合わせて行います。また、日常生活での活動量を増やす工夫(階段を使う、こまめに立ち上がるなど)も大切です。無理なく続けられる運動を心がけ、徐々に強度や時間を増やしていくようにしましょう。
病気の管理
メタボリックシンドロームに伴う糖尿病、高血圧、脂質異常症などに対しては、生活習慣の改善と並行して、必要に応じてお薬による治療も行います。病気を適切に管理し、無理のない減量を行うことで、合併症のリスクを低減できます。