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骨粗鬆症
骨粗鬆症とは?

骨粗鬆症の原因
年齢を重ねると誰でも骨量は減少しますが、特に女性は閉経後にエストロゲン(女性ホルモン)の分泌が急激に減少します。エストロゲンには骨を保護する働きがあるため、その減少によって骨密度の低下が加速します。
また、カルシウムやビタミンDの摂取不足も骨の健康に直接影響します。ビタミンDは日光を浴びることで体内で生成されるため、外出が少ない方は不足しがちです。運動不足、喫煙、過度の飲酒も骨密度低下の原因となります。
その他、ステロイド薬の長期使用、甲状腺機能亢進症などの内分泌疾患、関節リウマチなども骨粗鬆症のリスクを高めます。
骨粗鬆症による影響
骨粗鬆症が進むことで起こる一番の弊害は骨折です。特に以下の部位での骨折が多く見られます。
背骨
背骨(脊椎)の圧迫骨折は腰や背中の痛みを引き起こし、背中が曲がる原因になります。複数の脊椎が骨折すると、身長が縮み、最悪の場合は寝たきりの原因にもなります。
大腿骨
大腿骨頚部(太ももの付け根)が骨折すると、歩行に大きな影響が生じます。寝たきりにつながるリスクも高いため、特に注意が必要です。
手首
骨粗鬆症の方では、転倒時についた手を骨折する方が多いです。背骨や大腿骨ほどではありませんが、日常生活の動作に大きな支障を来します。
骨粗鬆症の検査
骨密度測定検査
骨密度検査では、様々な方法で骨の強度と密度を測定します。当院では超音波を用いた装置を導入しており、踵骨(かかとの骨)の密度を測定することで骨粗鬆症のリスクを評価しています。痛みも放射線被曝もなく、10秒で終了する安全な検査です。その他にも以下の検査を実施することがあります。
血液検査・尿検査
血液・尿検査ではカルシウムやビタミンDのほか、骨代謝マーカーと呼ばれる骨形成や骨吸収の活性度を評価する項目を調べます。これにより骨の状態や原因疾患の有無を確認します。
レントゲン検査
骨折の有無を確認するために、脊椎などのレントゲン撮影を行うことがあります。骨粗鬆症が進行していると、レントゲンでも骨の密度低下が確認できることがあります。
骨粗鬆症の治療
骨粗鬆症の治療目標は、骨折を予防し、骨の健康を維持・改善することです。一度低下した骨密度を元に戻すことは困難ですので、早期に治療を始めて進行を予防する必要があります。
お薬による治療(薬物療法)
骨吸収を抑制するお薬や骨形成を促進するお薬、カルシウムの吸収を助けるビタミンD製剤などを患者様の状態に合わせて選択します。骨粗鬆症が進行する前に予防的に始めることが大切です。
生活習慣の改善
生活習慣の改善も重要です。カルシウムやビタミンDを多く含む食品(乳製品、小魚、緑黄色野菜など)を積極的に摂取し、適度な運動を心がけましょう。骨は適度な負荷が加わることで強く丈夫になっていくので、筋力トレーニングやストレッチも有効です。
当院のリハビリテーション科では、各種リハビリ機器を活用して骨粗鬆症予防のための運動療法を行っています。受診時にお気軽にご利用いただけますので、詳しくはご相談ください。